[PR] 大学 情報サイト 現代婦女子妄想奇譚 忍者ブログ
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その日は気持ちいいほどの晴天で、
洗濯物を干すと一護は部屋の床に腰掛け、流れの速い雲をぼんやりと眺めていた。
空の青と雲の白さのコントラストが夏らしさを増して、
鮮やかに一護の瞳を流れてゆく。
一護が小さくあくびを一つかくと、部屋の中で赤いチェアーにべっとりと背を預け、
フレームの無い眼鏡をかけた浮竹が本から目を離してちらりとそれ見やった。
「今日は天気がいいからな。風も気持ちいいし、眠くなる」
そう眼鏡をクイッと上げると、一護は小さく微笑んだ。
「そうだな、梅雨時期にしては、いい天気だな」
外と部屋の中との暗明の差に多少目をくらましながら浮竹を見て、
そして、ごろりと足をベランダに投げ出したまま一護は寝転んだ。
「洗濯物を干したら帰るんじゃなかったのか?」
いたずらっぽく浮竹は、ごろんと力の抜けた一護を見下ろす。
「オレの勝手だろ」
多少不貞腐れたように、しかし照れたように、視線をそらすと
一護はおやすみといわんばかりにその場で目を閉じた。

ふぅ。と一つ、浮竹は軽いため息をつくと、本を置いて立ち上がり、
箪笥からタオルケットを取り出し、ふわりと一護に掛けた。
「じゃあ俺の勝手も、通していいのか?」
なんて浮竹が一人呟いたときには既に一護は寝息を立て始めていた。

「…仕方ないな、この子は」
人の話は最後まで聞かないといけないぞ。
そう呟いて、しかし言葉とは裏腹に眉尻を下げた浮竹は
しゃがみこんで一護の前髪を分けると、その額に口付けた。
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昨日はまこまっこうのライブに行ってきました(´∀`)
成瀬とドンさんのサインげっちゅ。
ドンさんのサインだけドンドン溜まってゆく…(笑
――恋は麻疹に似ている、歳月を重ねそれを患うと、
   それだけ恋は重い病気になり得る。

誰の言葉だっただろう、筆をとめた浮竹の瞳は天井を仰いだ。
きっちりと正方形を描く天井の模様は見ているだけで気が滅入りそうになり、
浮竹はすぐに視線を外に向ける。
ザァーザァーとやむことを知らぬ雨、天から地へとそれが落ちる様は目まぐるしい。
鉄色の重々しい空に浮竹は眉を顰めた。
筆を置くと、浮竹はその場に寝転がる。
梅雨。
ばらばらと畳みの上に散らばった白髪が少しだけ湿り気を帯びて
クルクルと円を描いていた。
それは銀糸の刺繍のようでもあり、しかし無造作で規則性をなさず。
浮竹は雨の日に弱い。
というのも体の弱い浮竹は気候の変化に敏感であったからで、
特別な体質ではなかったが、人一倍の病弱さを兼ね備えた彼は
雨には敏感であった。頭を抑える仕草をみせるとゆっくり瞳を伏せ、
浮竹はため息をついた。
「色が、…」
色がない。
見渡せば木の茶色、壁の薄い緑、自分の肌の蒼白さ、
そこには浮竹の求める色は無い。
「恋患い…な」
からかい言葉だと思っていたよ。
自嘲気味つり上がった唇で誰に聞かせるでもなく呟くと少し間があって、
ため息のあとに名前を呼んだ。
「一護」
名前を呟くだけでなんとも言えない感情が湧き上がってくるなんて、
いよいよ重症だな、ある種の恐ろしささえ感じる。

「何だよ、浮竹さん」

ギクリ。
浮竹が目を開くと、目の前に求めていた色があった。
まるでパレットの上で作られたかのように鮮やかな色。
名前を呼ぶと現れるだなんて、まるで飼い猫のようだと少しだけ思った。
浮竹はその眩しさに目を細めると、一護はその場にしゃがみこんだ。
「いつから居たんだお前は…」
霊圧の消し方が上手くなったな。
手の届く範囲にきた一護の頬に、寝転がったまま手を伸ばすと浮竹は、
優しく目元を親指の腹で撫でた。
「…知るかよ。あんたなぁ、体調悪いならちゃんと寝てろって言ってんだろ」
恥ずかしげに質問を流すと、一護は浮竹に苦言を呈した。
顔を顰めた一護に浮竹は、目元をなぞる指の動きを止めて、
小さく笑うと「ああ」と頷き、
「ほどこしようがないな、」
呟くと喉の奥で再びククッと笑った。

本当は施しなんていらないのに。


■  ■  ■

学校の友達のブログをみるとオフ友全員相互リンクしてあって
すばらしく噴きました。
仲間入りさせてください(笑

そういえばジャンプM零…!なんだあの素敵なおっちゃんは…!
ひさびさにどきどきしちゃったぞ(;´Д`)
ときめいちゃったぞ(;´Д`)
なんだあの素敵などう見てもCV石川英郎おおおおおおおお!!!

一生世にでることは無いであろう英国系軍設定浮一ネーム


変わっている子だな、と思った。
気難しい顔をして窓の外を眺める彼は、
その表情のくせ、イライラとしたオーラを感じない。
彼の視線の先には、一匹鳥が飛んでいて、
俺はすることもなく同じように眺めていると不意に彼が声を上げた。
「鳥だって自由なわけじゃないのにな」
俺に話しかけるでもなく、彼はぼそりと呟いた。
なんで自由の代名詞なんだろうな、そう続けるとため息をついて
ぬるくなったコーヒーをゴクゴクと飲み干す。
「ぬるい」
案の定の一言と、先ほどの言葉の落差に喉の奥で小さく笑うと、
彼は眉間に皺を寄せたままムスっと俺を見た。
「なんだよ、」
笑われたことが気に入らないのか唇と尖がらせる。
「いや?」
その仕草にさらに可笑しくなってフフッと笑いをこぼすと
彼は不貞腐れたように頬杖をついた。
「一護は、鳥のように飛んでみたいとか思ったことはないのかい?」
途切れた会話を、先ほどの話で繋いでみる。
ちらりと彼は、視線だけ俺を見ると、一拍あって「別に」と短く返した。
「翼を羽ばたかせるのだって、体力がいるんだ。一緒だろ、歩くのと」
そうか?と間髪いれずに問うと、一護は、そうだろ。と素っ気無く言う。
どうしたもんかと彼の心内を探ろうとまじまじと彼を見つめてみるが、
ただ、一護はガムシロップを弄ぶだけで、なんら回答は得られなかった。
しかたなくコーヒーカップを口へ運ぶと、一護が不意に口を開いた。
「浮竹さんは?」
俺はカップを口から離す。
「ん?」
「あんたは鳥みたいに飛んでみたいとか思ったことあんのかよ」
ぶっきらぼうな問いかけとは裏腹に、彼の顔があまりにも寂しげだったため
俺は一瞬動きを止め、そしてカップをテーブルに置くと、ふむ、と少し間を空けた。
「飛ぶのは楽しそうだな、とは思うけどな。どこかへ行きたいとは思ったことはないさ」
まぁ温泉には行きたいけれど。
そう答えると一護はフッとそれまでの表情を崩して笑顔を浮かべた。
「あんたらしいよ、浮竹さん」

きっと、俺とこの子は同じ不安を抱えているのだろう。
そんな事を考え、ある意味似たもの同士なのかもしれないと、
苦々しい笑みを一人こぼした。
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